塗装の職人って実際どんなもんなんだろう?そう考えたことはありますか?
この記事ではその塗装職人の実際どんな感じ?という部分をぶっちゃけて話していきたいと思います。
塗装職人の嫌なところ
気になるであろう塗装職人の嫌なところをはじめに紹介しますね。
- 仕事を普通にこなせる状態に身体が成長するまでは過酷
- 仕事を覚えるまで相当ヘビー
- 塗装前の下地を作る作業で全身汚れまくり
- 下地作業から塗装作業まで作業着が汚れっぱなし
ざっとこんなところが塗装職人の嫌なところだと思います。これを見るだけで近づくのはやめておこうと思うところが多い気がします。それぞれ補足していきます。
仕事が普通にこなせる状態に身体が成長するまで過酷
職人経験がない人が塗装作業を始めると、まず身体が仕事についていけず数カ月全身が悲鳴を上げます。
私マツの話をすると、職人なりたての体重が65kgくらいだったんですが、10年以上経過した今は75kgで10kg以上体重が増えました。単純に年齢が増えたのに合わせて代謝が落ちて太っただけじゃね?という話もあると思いますが、元々は学生時代はもやしっ子だったのが、今ではその辺の男性の大半を上回る体格に成長したことからも塗装の仕事の資本は身体だと言えます。
なので身体が仕事に耐えれる状態に成長するまで全身筋肉痛で、毎日苦痛だったのを記憶しています。今でも仕事自体は過酷なので、疲労は溜まりますが、苦痛を感じるまでではなくなりました。
仕事を覚えるまで相当ヘビー
仕事を覚えるまでがヘビーってどの職業も同じじゃん!っと感じますが、私もそこには同意です。とはいえ、やはり知識と技能と両立して初めて職人として仕事が通用するので、仕事の種類を網羅して、なおかつ塗装に関する知識もつけるとなるとかなり覚えることが多く大変だったと記憶しています。
今となっては考え事をしながら仕事をしたり、他の職人さんと雑談しながら作業できるまでになりましたよ。
塗装前の下地を作る作業で全身汚れまくり
街で見かけるピカピカに塗装された建物になる前には、しっかりした下地づくりが必要です。
その下地づくりで行われる作業が、ケレンと言われる劣化した塗膜の剥ぎ取りやケレンが終わった後の洗浄作業で、全身がホコリゴミまみれ・水まみれといった感じになります。作業全体の1/3くらいがこの下地調整作業で、結果として塗装作業の1/3の時間が汚れまくりという感じです。
ほぼ毎日のように汚れて作業してくるとそれが日常になるので、徐々に慣れてきます。今ではまたか!くらいの感じで作業しているのでなんでも慣れだな。と思います。
下地作業から塗装作業まで作業着が汚れっぱなし
下地作業は全身よごれで大変だなと感じたと思いますが、仕上げに向かって塗装していく塗装作業中も下地調整作業と変わらず全身汚れになります。
もちろん汚れないように気を付けて作業している方や、汚れるのを前提に始めからヤッケなどを着て作業着を汚さないようにしている方もいます。ですが、結局のところ塗装前の模様付けや塗装作業にいたるまで、全作業で全身が汚れるのが塗装職人です。
一旦休息
ここまでだいぶ塗装職人の嫌なところを見てきて、気がめいったのではないかと思います。もちろん今も現役で現場に出ている私マツもほぼ毎日全身汚れにまみれて仕事をしています。
ではそんな嫌なことが多い塗装の職人に良いところはあるのか?ここからは良い面を紹介していきたいと思います。
塗装職人の良いところ
塗装職人の良いところをざっと紹介しますね。
- 仕事に慣れると普段の生活が楽になる
- 仕事を覚えるといろんな作業に応用がきく
- 仕事以外にDIYでも自分で塗装ができるようになる
- 内職することで臨時ボーナスが手に入る
ざっとこんな感じだと思います。塗装職人に限らず、どの業種の職人さんも同じような状況だと思うので職人全般こんな感じかと見ていただければと思います。ではそれぞれ補足していきます。
仕事に慣れると普段の生活が楽になる
塗装の仕事に限らず、現場職に職人すべてに言える話ですが、普段の仕事の強度(負担)が大きいので、日常生活における負担は特に負担に感じる状況がほとんどなくなります。
日常生活で重量物を持ち運ぶのはかなりツラいと思います。それが職人になると普段から重いものを持ちなれているので、なんということがなく軽々持ち運ぶことができます。
仕事を覚えるといろんな作業に応用がきく
塗装の仕事を覚える前までは、すべての仕事が呪文を覚えるように大変でした。それが1つまた1つと仕事を覚えるにしたがって、かなりの仕事が応用がきくことがわかります。
ここまでくるとしめたもので、大半の仕事が初めてでもあぁ~あれと同じ感じの作業だなと全体の作業がわかるようになります。
仕事以外にDIYでも自分で塗装ができるようになる
ここからが職人のオイシイところかなと思いますが、仕事で覚えた技術を使うとDIYなどでも綺麗に塗装することができるようになります。
どこまでやるかは人それぞれですが、自分で家具を作って塗装したり、買ってきた無塗装の商品を自分好みにアレンジしたりと、生活を楽しく変えていけるのも塗装職人のいいところだと思います。
内職することで臨時ボーナスが手に入る
ここは若干グレーゾーンな話だと思いますが、仕事の休日やGWやお盆休みなどの長期休暇を活用して内職で仕事をこなす職人さんもいます。
本業以外に仕事をすることになるので、臨時ボーナスみたいになるのも職人のいいところです。もちろん本業で従業員の場合には1日あたりの日当で給料が決まりますが、内職の場合には日当以外に利益が出るのでウマミ倍増です!
最後に
こんな感じで塗装職人について、ぶっちゃけてまとめてみました。はじめの方ではだいぶ汚れ仕事感が出て嫌気がさしそうな感じだと思います。とはいえやっぱり良いところもたくさんあるし、ウマミがあるのも職人の世界だと思います。
書き忘れましたが、職人の良い点?をもう1つ思い出したので、忘れずにシェアします。良い点のような悪い点のような話ですが、職人すべてに言えることですが、職人に定年はありません。もちろん会社勤めしている方は会社の規定で定年制度があるところもあると思います。ですが、基本的に職人の世界は身体が動くうちは生涯現役が貫けるのも職人の世界だったりします。
もちろん高齢になってまで仕事しないといけないのか?という問題もありますが、高齢になってやることがない方もかなり見かけるところをみると、誰かのためになる職人の世界でいつまでも活躍できるのはかなり素晴らしいことなんではないかと思います。
こんなことを書いている私マツは、高齢になる前に引退したい!稼いで早期引退だ!なんて心に抱いて日々仕事をしていますがね。まぁそれくらい日々の仕事の強度はかなり高い職業だと思います。
だいぶ長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。