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【刷毛の保管方法】職人が実践する使った刷毛の保管方法|塗装

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塗装作業で刷毛を使用することもあると思います。素人の方などがDIYなどで塗装するときは、ローラーを使用したり、コテバケなんてものを使用したりと極力刷毛は使わないで塗装していたりするのかな?と思います。

今回は、とはいっても塗装において基礎でもあり重要なポジションにあたる、刷毛の保管方法を紹介してみたいと思います。

そんな刷毛の保管方法を紹介する私マツは、現役の塗装職人です。いちを1級塗装技能士持ちで塗装歴も10年を超えた現場最前線で仕事している本職であります。

刷毛の保管に使用する道具

刷毛の保管とはいっても、そもそも何に保管するんでしょうか?いやいやっあなたが紹介するんでしょ?って突っ込まれそうですね。どうなんでしょう。一般の方は刷毛を塗装したままその辺にぽーい!って放り投げて保管してたりするんですかね。もしくは使った塗料を入れていたサゲツと言われる鉄缶やらプラスチックバケツなんかに入れてるでしょうか。

前置きが長くなりましたが、現場の職人は製品名でいうと刷毛保存缶なるものを使って大量の刷毛を長期保存しています。とは言っても職人が刷毛保存缶持ってきて!なんて言いません。大半は刷毛ツボといったり、ドンコとか言ったりしますかね。私たちの会社では大半が刷毛ツボって呼んでるので、この記事では刷毛ツボで統一させてください。

刷毛ツボを開けてみると、刷毛を吊るす鉄の棒が2~3本入っていると思います。それに刷毛の持ち手の部分に穴が開いているので、その穴を鉄の棒に入れて吊り下げて保管するといった感じです。

ただ吊り下げると刷毛の毛先が固くなる?たしかにそうです。買ってきた刷毛ツボにそのまま刷毛をぶら下げると、毛先がカッチカチやぞ!!ってなりますよね。なので、カッチカチにならないための対策をします。

刷毛保存缶(刷毛ツボ)に入れるものとは?

さっさと結論を言うと、刷毛ツボには塗料シンナーサラダ油を入れます。この記事を書きながらどこかで同じようなことを書いた記憶があるよな。汗 無視して続けます。

塗料シンナーは一般的には塗料のコミと呼ばれる粘度を調整するために使用します。とはいえ調整用に使用しますが、塗料を溶かしてサラッサラにする効果があるので、刷毛の毛先を固めるのを防ぐ効果があります。

さらにサラダ油も入れます。サラダ油は一般的に揚げ物などに使用するスーパーで普通に売っているものを使用します。特にオリーブオイルやらの高いものを使用する必要はないです。私たちはが会社で使用しているものは、廃油と言われる1度揚げ物を使用したサラダ油を使用しています。もちろん天かすなんかは入れないので、しっかり濾す必要はありますよ!サラダ油は刷毛の毛先のコシを保つ効果があります。

この記事では書いていませんが、刷毛についた塗料を掃除するために、ラッカーシンナーという強いシンナーを使用することがあります。そのラッカーシンナーやら塗料シンナーに長時間刷毛の毛先を漬けておくと、毛先のコシがなくなってへなへなする刷毛に変化します。そうすると、いざ塗装作業をするときに刷毛が使いにくいなんてことも起こります。

そんな刷毛のコシを新品の状態からキープするために、サラダ油塗料シンナーと一緒に入れて保管します。

ちなみにサラダ油だけで刷毛を保存すると、刷毛の毛先がどろっどろになるので、やはり2つを半分半分で入れるのが一番保管に適しています。

刷毛保存缶(刷毛ツボ)に入れる前の刷毛の下処理

刷毛ツボに刷毛を入れとけばいいんでしょ?そう思われる方もいるかもしれないので補足します。

刷毛ツボに刷毛を入れる前には、しっかり保存のために刷毛の下処理をするようにしましょう。では下処理って?となるので紹介します。まっ簡単に刷毛の塗料をしっかり落としましょう。ということです。

どんなに刷毛ツボを使ったり、刷毛ツボに塗料シンナーサラダ油を使っても、保管するための刷毛をしっかり手入れしていないと使いやすい状態を保つことはできません。なので、保管する前に刷毛はしっかりと塗料を落として清掃した状態にしましょう。

職人は現場で次の順番で刷毛の清掃を行います。

  1. ラッカーシンナーを使用して塗料をしっかり溶かし落とす
  2. 塗料シンナーを使用してラッカーシンナーを刷毛の毛先から取り除く

まず使用した刷毛はラッカーシンナーを使用して、付着した塗料をしっかり洗い落とす必要があります。ラッカーシンナーはかなり強いシンナーで、すでに固まった塗料を溶かしたりする効果があるシンナーです。

ラッカーシンナーを使用して刷毛に付着した塗料をしっかり落とした後は、毛先に浸透したラッカーシンナーを塗料シンナーで洗い流します。先ほど紹介した通り、ラッカーシンナーは溶かす力が強いシンナーです。なので刷毛に付着したまま次の塗料を塗り進めると、塗料が付着せず下地の塗料を溶かしてしまって、付着性が悪くなってしまったりトラブルの原因になります。

  1. ラッカーシンナーを使用して塗料をしっかり溶かし落とす
  2. 塗料シンナーを使用してラッカーシンナーを刷毛の毛先から取り除く

上の作業を行った後に刷毛ツボに刷毛をぶら下げて保管しましょう。

最後に

今回は刷毛の保存方法を紹介しました。1つ情報が漏れていたので補足させてください。

刷毛ツボに入れる塗料シンナーとサラダ油は、刷毛の毛先がしっかり浸かる量を入れるようにしてください。

またこんな感じで現場で職人がやっている塗装作業の内容なんかを記事にしていこうと思うので、気になる方はチェックしてみてください。

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