塗装作業に慣れないうちは、なぜだか知らないうちに手が塗料でベッタベタになる。そんな経験はありませんか？塗装歴10年を超えて今となってはそんなトラブルはだいぶ減りましたが、塗装業界に入った始めの数年はそんなトラブルが毎日でした。
今回はそんなベタベタになる手のトラブルの話をしていこうかなと思います。
塗装作業って全身塗料まみれになるから嫌ですよね？私も昔は作業ズボンが塗料まみれでバッキバキのズボンを履いて仕事していました。手の話をしていたのにズボンの話をしてしまいました。すみません。
他の塗装屋さんのことはそこまで多くは知りませんが、一般的に塗装作業は刷毛とローラーを使うことが多いです。そして、刷毛やローラーが手をベタベタにさせる原因のアイテムだったりしますよね？
刷毛で手がベタベタになるパターン
刷毛を使って塗装していると、よく見るパターンとよくやるパターンがあります。
よく見るパターンが、塗装作業に集中していると、だいぶ塗り進めてきたと思うとなんだか刷毛が思うように動かない。そんな時に手元を見てみると、ずっと作業していた塗料で手袋が塗料まみれ、塗料が乾き始めてベタベタと作業がしにくくなる。こんなことはありませんか？
よくやる現場のパターンが、他の職人さんが使っていた刷毛を借りるときがあって、刷毛をもらうとなぜだか手がベタベタして刷毛が動かない。手元をよく見てみると、他の職人さんの手が塗料まみれで刷毛が塗料でベッタベタ。それが自分の手袋を汚してベタベタする。こんなパターンもよくあります。
ローラーで手がベタベタになるパターン
ローラーの場合も刷毛と同様に、よく見るベタベタになるパターンとよくやるパターンがあります。
よく見るパターンは、ローラーを使って塗装作業をしていると、よく壁などを塗るときに多いですが時間がたつとなんだか手元が冷たくなる。違和感を感じて手元を見ると、ローラーからつたって落ちてきた塗料が、ローラーのハンドル部分まで来ていて気付いた時には手が塗料まみれになっていたり。
よくやるパターンは刷毛の時と同じで、他の職人さんが使用していたローラーを借りて塗装する時に、借りた直後から手がベタベタして使いづらい。なぜだか気になりハンドルを見てみると、他の職人さんが使ったハンドルがすでに塗料まみれで渡されて、自分の手袋が塗料まみれになる。こんなことはよくあります。
手が塗料でベタベタになる共通パターン
手が塗料まみれでベタベタになる共通パターンがあります。刷毛とローラーのよくあるパターンで勘のいい人は気付いたかもしれません。
どちらの場合も塗装の道具である持ち手部分が、塗料でベタベタになっているんです。
持ち手がベタベタにならない対策
結局持ち手がベタベタにならなければ、手も手袋も汚れることなくベタベタを回避することができます。職人の中でよく出る話が「ネタをよく切れ」と言われます。知らない人からすると、ネタ？切る？なんじゃそりゃという感じだと思います。
具体的には刷毛やローラーにつけた塗料が、余分についていないように刷毛やローラーからこし取る作業をいいます。文章でこし取るなんていってもわかりにくいですよね？あまり技術的なことはわかりにくいと思うので、簡単にいうと塗り物に塗装する塗料の量を少なくします。
まずベタベタになる人というのは、基本的に刷毛やローラーに塗料をつけすぎています。職人になると1回塗料をつけて塗れる分塗ると、次塗料をつけるまで刷毛やローラーに塗料が余っていることがほとんどなくなります。もちろんこれは技術の話なので、そんなことができない職人も普通にいますけど。
なので1回で塗り切れる分だけ塗料を道具につけるのが、基本の対策です。それでも塗料が使い切れないときに「ネタを切る」という対策があります。職人でなくても「ネタがよく切れる」ようにネタを切るための道具もメーカーから販売されています。
↑刷毛のネタを切る道具がこちらです↑
ローラーのネタをきる道具はこちらから
まぁこの道具を使わなくても、塗料を付ける量とつけた後の塗り方でだいぶ塗料の付着を減らせるのでそれについてはまた別の機会に紹介しようと思います。
あとがき
今回は簡単ではありますが、塗装作業で手がベタベタする原因と対策を紹介しました。素人の方でも少しは改善できるように紹介したので、参考にしていただければと思います。
まっ先ほども書いたんですけど、他の職人さんから借りる道具が塗料でベタベタする人いるんですけど、職人内でも評判の人になって道具を借りるのを敬遠されることも多いんですよ。
ちなみに私はそんなタイプではないので、他の職人さんに道具を貸しても恥ずかしくありませんからね。
