塗装工程紹介

【鳥居の塗装工事】塗装工事の作業工程を紹介します

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鳥居といっても地域によったり、その場所ごとに造りが違うケースが多いです。今回はそんな鳥居の塗装工事の作業工程を一例にはなりますが紹介していきたいと思います。

鳥居の状態の参考例

今回のこの記事にあたり鳥居の状態を以下のように設定して紹介します。
※トップの写真と実際の工程とは関係なく、あくまで鳥居のイメージで使用しています。

  • 鳥居本体はすべて木製
  • 鳥居の上部はトタン屋根
  • 鳥居の旧塗膜は剥がれ、膨れあり

記事の大枠は鳥居本体の木製部分の塗装工事を紹介していきます。

鳥居本体が木製で鳥居の屋根がトタン屋根で作られているものを前提に、作業工程を紹介していきます。ただしトタン屋根の部分に関しては、トタン屋根の塗装工程を別記事で準備する予定ですので、今回の記事では省略いたします。ご了承ください。

下地調整作業

まず始めに鳥居本体の木製部分の旧塗膜の除去作業を行います。旧塗膜の完全除去を目的に行う場合には剥離剤を使用することになります。ただし今回は、旧塗膜の活膜はそのまま活かして塗装していきます。(活膜とは塗膜の剥がれや膨れもなく、付着性を維持している旧塗膜をいいます)

ケレン作業

まず始めに下地調整作業としてケレン作業を行います。この場合は2種ケレン相当で作業します。(2種ケレンは塗膜の完全除去は行わず、活膜を活かしたケレン作業のことをいいます。また活膜を活かすためケレンで除去するのは、一般的に錆や旧塗膜の膨れや剥がれなどです)

3種ケレンになると手作業でのケレンになりますが、2種ケレンではディスクグラインダーなどの電動工具を使用した除去がメインです。

手ケレン

電動工具を使用したケレンを行う前に、大まかな塗膜の剥がれの除去を手ケレンで行います。手ケレンの場合にはだいたい皮スキと言われるものを使用して、塗膜の浮きを削ぎ取っていきます。

手ケレンの目的は、電動工具を使用した大きな破片の飛散を防ぐことが大まかな目的です。電動工具を使用したときには、かなり勢いで破片が飛散します。その飛散によって作業員がケガをしないように、事前に皮スキで除去することでケガのリスクを減らす役割があります。

電動工具を使用したケレン作業

手ケレンが終了した後に電動工具を使用して、本格的にケレン作業を行います。使用する電動工具はディスクグラインダーを使用して行います。ディスクグラインダーを使用するときには作業者が破片の飛散などでケガをしないように、保護メガネ手袋の着用が義務付けられています。

使用する保護メガネや手袋は、次のリンクにあるような商品が多いです。ですが実際に作業していると、顔の保護部位が少なかったり、手袋のグリップ力が弱くディスクグラインダーが滑ってしまうなどのトラブルも多く発生します。

一般的に推奨されている保護用品

なのでこの記事では長年現場作業をしてきた経験から、扱いやすいものと保護性能が高いものを紹介します。ただし保護メガネの代わりとして紹介している全面体は1つあたりの値段が非常に高価なので、使用頻度などにもよって購入を検討してください。

また保護メガネの代わりに紹介させてもらった全面体ですが、作業効率に一番影響する視界の保護に影響する目周辺の保護フィルムが別売りされています。保護フィルムを使用しないで全面体をしようすると、目周辺の外装が傷だらけになって視界不良の原因になります。また視界不良の結果全面体の買い替えというコスパの悪い結果にもつながるので、全面体の寿命を延ばすためにも、保護フィルムは全面体の使用と同時に使用を開始してください。

ディスクグラインダーに使用する替え刃

ディスクグラインダーに使用する替え刃は、次のものが作業効率が上がるのでおすすめです。

ディスクグラインダーの替え刃は非常に多くの種類があり、実際どれが一番いいのか非常に迷うものです。そんな迷う経験は私たちが現場で代わりに体験しておきました。仕上がりは綺麗なものの、ケレンという削りをメインにする作業的には、非常に非効率で作業時間が伸びて人件費だけがやたらかかるもの。仕上がりもイマイチなうえに削りもイマイチな無駄な替え刃などもあります。

ディスクグラインダーを使用したケレン結果の目安としては、旧塗膜の剥がれや浮きの除去は基本として、可能であれば旧塗膜を可能な限り除去する方がいいです。

現在付着している旧塗膜を可能な限り除去する理由は、ケレン後に塗装する塗膜が素地に対して行った方が、付着効果などが良いためです。旧塗膜の施工が他社で行った場合には、今現在付着しているものがどんな塗料を使用しているか、自社で管理することができません。素地から塗装することで次回以降の塗り替え時の参考になりますし、問題発生した場合にも的確に対処できるようになります。

ケレン作業終了後のゴミの清掃

ケレン作業が終了したら、飛散した塗膜やゴミの清掃を行いましょう。

清掃を行うことで周辺住民の方への見栄えがいいこともありますが、塗装前の養生作業でのテープ等の付着効果を高めるためにも、清掃はしっかり行った方が作業効率があがります。

高圧洗浄

ケレン終了後は高圧洗浄を行います。ただし高圧洗浄を行うかはケースバイケースで判断します。というのも洗浄対象が木部ということで、洗浄終了後に木に水が浸透して、下塗りの塗料の付着が悪くなる可能性が高くなるためです。

高圧洗浄を行う場合には木部の乾燥待ちのため、数日程度作業を空けてから下塗り作業を行うのがベストです。季節によっては乾燥に時間がかかり、数週間程度空く場合もあるので高圧洗浄は現場の状況に合わせて行ってください。

次に紹介している高圧洗浄機は、実際に日頃から現場で使用しているものと同じ型の洗浄機です。

高圧洗浄を行わない場合

高圧洗浄を行わない場合には、木部に付着したゴミやほこりなどを除去する必要があります。その場合にはケレン用の不織布サンドペーパーを使用して、表面のゴミやほこりを除去します。そのあとさらにブロワーラスターを使用して、しっかりと最終的な清掃を行います。

木部の割れやすきま補修

塗り替えを検討している鳥居の大半が、木部に割れやすきまが開いていることが大半です。ですので下塗りを行っていく前に、事前に補修作業を行いましょう。

補修作業を行うときには、木部の組み合わせ部分の大きなすきまに、コーキングですきまの充填を行います。コーキングも様々な種類が販売されていますが、塗装工事で使用する場合には、変成シリコンの種類を選ぶようにしましょう。変成シリコンでない場合には塗料が付着せず、剥がれの原因になります。また木部表面の割れの補修には、ボンドを使用しています。ボンドも2液タイプの主剤と硬化剤を混ぜ合わせて使うものを使用します。

ボンド使用時の補足情報

ボンドの製品も複数種類販売されています。正直使ってみないと種類の違いは判断できないというのが本音だったりしますが、いくつか使ってみてその中から使いやすいものを紹介します。

ちなみにこの記事で紹介している施工環境は、東北近辺の気温や環境を目安に調整していただきたいです。

こちらの商品は季節により発送商品が変更されるようです。ただし私のおすすめは季節によって切り替えるのではなく、冬用がおすすめです。

冬用は低温状態でも硬化するように製造されており、冬用モデル以外にも夏用や真夏用などの気温によって違いがあります。ただし私たちが現場で使用した状況だと、夏用モデルでは硬化時間が遅く、下塗りまでのインターバルを長めに空ける必要があり作業が止まってしまいます。その分冬用だと、低温状態でも硬化するように設計されているので、夏用よりも硬化が早く下塗りの着手が早くなります。

現場で使用している感じだとメーカーの使用方法に紹介されている時間よりも、半日~1日程度硬化が遅れるような状態なので、季節に合わせて選ぶよりも実際の季節よりも低温用のものを選ぶ方が作業が順調に行えます。

下塗り

下塗りは塗装店各社によって使用するものが違ったり、予算によって違うものが多いのでこの記事では使用する下塗りについては詳しく触れないでおきます。

使用するものがわからない場合には、塗料卸売りの販売店に木部の下塗り材を確認して使用してください。

中塗り・上塗り

中塗り・上塗りは、公共工事によっては別の色の塗料を使用する場合もありますが、小さな塗装店では中塗り・上塗り兼用で同一色を使用するケースも多いです。また下塗りと同様に、下塗りに合わせて上塗りの塗料も決まってきますし、予算等によって使用するものが各社異なりますので、ここでも使用する塗料の詳細は紹介しません。

使う材料がわからない場合には、下塗りと同様に塗料卸売りの販売店に木部の中塗り・上塗り材を確認して使用してください。

あとがき

今回の記事ではケレン前の養生作業や足場設置、塗装前の養生作業と塗装完了後の養生撤去作業、足場撤去作業と現場の最終清掃作業は省略させていただきました。

各社によって必要な工程が変わる部分でもありますし、必要となる材料も異なることからこの記事での指定は避けさせていただきました。塗装工程の前段階にあたる塗装のベースの下地調整作業をメインに紹介させていただきましたので、塗装作業に悩まれている方の参考になれば幸いです。

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