アルコールインクアートを知っていますか?今回はアルコールインクアートでインクを薄めたり、インクを広げるために使用するアルコールの無水エタノールとIPAを使い比べた報告をしようと思います。
あくまでの今回の結果は私マツ基準になるのでご了承ください。では早速結論からいきましょう。
アルコールインクアートで無水エタノールは使いにくい
無水エタノールが自宅に到着して、早々に1つの作品を作ってみることにしました。いつもはIPAという有毒に分類されるアルコールを使用しているんですが、今回は無水エタノールを使って作品づくりをして次のポイントに気づきました。
- インクを溶かすスピードがIPAよりも速い
- IPAと比べて無水エタノールが溶け広がる範囲が広い
- 揮発速度がIPAよりも速い
- IPAと比較してラインが出しにくい
- インクを乾かしたときに、乾ききらない余分なインクがある
- IPAと比べてインクの粒子?が残りやすい
使い始めてすぐに次のポイントに気づきました。それぞれ少し説明します。
インクを溶かすスピードがIPAよりも速い
無水エタノールもIPAもアルコールインクを溶かすために使用します。IPAを作品制作を始めてから約50作品ほど作ってきたこともあり、無水エタノールの違いにすぐ気づきました。IPAと比較すると、アルコールインクの溶かす速度が無水エタノールの方が格段に速いです。これは体感レベルで違いが分かるほどの速度の違いがあります。
私個人としてはIPAを使用している時には、インクが溶け広がるのに焦って作業した記憶がありません。ですが無水エタノールの溶ける速度は速く、作品を作っている間ずっと焦って作業していました。
IPAと比べて無水エタノールが溶け広がる範囲が広い
無水エタノールがIPAと比較してインクを溶かす速度が速いことが影響して、無水エタノールの溶け広がる範囲がIPAよりも格段に広いです。
アルコールインクアートをいくつか作ったことがある人ならわかると思いますが、アルコールインクアートはある程度の範囲を作って順番に範囲を広げて作品を作りこんでいきます。無水エタノールを使うとその作りこんだ範囲を溶かしてしまう可能性が高く、また作り直しという作業が頻繁に起こると思います。
揮発速度がIPAよりも速い
IPAと比較すると断然無水エタノールの方が揮発速度が速いです。使っているともう乾いたの?と感じるほどIPAより乾燥するまでが速いです。揮発が速いデメリットは、じっくりとラインを出したいときや境界線に神経を張り巡らしている最中などは、揮発が速いことで構えて作業できないのがデメリットです。揮発速度が速いメリットとしては、作品の作りこみが速くできます。無水エタノールを使うと作品の完成までの速度が段違いだと感じました。
IPAと比較してラインが出しにくい
無水エタノールはIPAと比較すると、アルコールインクアートらしさが出るアゲートラインが出しにくく締りのあるはっきりした作品づくりには向かないと感じます。ただそこもメリットして使えると感じて、ラインが出ないことで言い方が悪いとぼんやりした感じ。よく言うとふんわりした作品づくりに向いていると思います。
アルコールインクアートをやっていて思うのは、淡いグラデーションもアルコールインクの特徴としてありますが、それが無水エタノールには向いていると思います。
インクを乾かしたときに、乾ききらない余分なインクがある
無水エタノールでアルコールインクを溶かすと、なぜか最後にインクが乾ききらないところが出ます。IPAではそんなことがなかったと思いますが、無水エタノールを使ってからは、吸水ペーパーやティッシュで乾かないインクをふき取る作業が増えました。
ただ乾ききらない部分が出ているだけで、拭き取ればIPAと同じく作品づくりは進められるのでそこまでのデメリットではない感じがします。
IPAと比べてインクの粒子?が残りやすい
上で書いた無水エタノールでは乾ききらないインクがあるのと影響しているかわかりませんが、無水エタノールを使用しているとインクの粒子?のような粒が作品に残ることがあります。これは正直作品づくりの邪魔にある要素だと感じますが、インクの溶け残りなのかな?と思います。ここに関してはIPAの方がインクの溶け残りがなかったので、扱いやすいと思います。
無水エタノールの扱い方
無水エタノールを使ってみてわかったことを踏まえると、次のような使い方が無水エタノールには向いていると思います。
- 淡いニュアンスを作品をつくりたい
- 揮発が速いのでテキパキ作品づくりしたい
無水エタノールはインクを溶かす速度が速く、広がる範囲もIPAと比較して広いので、淡い雰囲気の作品づくりに向いていると思います。それと揮発速度が速いので、テキパキといくつも作品を作ったり、1つの作品の完成速度を上げるには無水エタノールが向いていると思います。
このどちらでもない作品づくりを行っている方にはIPAを使う方が良いと思います。ただIPAについてはじめに少し書きましたが、無水エタノールと比較すると有毒性が高いものです。作業するときは防毒マスクをしっかり着用して、室内の換気も行った状態で作業するようにしましょう。
最後に
今回は今までIPAを使ってアルコールインクアートを作成してきましたが、今回無水エタノールを購入・使用したので比較記事を準備させていただきました。
無水エタノールを使い始めてすぐこの記事を書き起こしたので、もう少し具体的な話ができたらよかったんでしょうが、よければのちのち内容を修正したいと思います。
少しでも参考になる情報が提供できていたら幸いです。