あなたは塗装作業でローラーを使っていますか?
塗装作業と考えると刷毛塗りがあったり、ローラーで塗ったり、スプレーで吹いたりといろんなやり方がありますが、今回のこの記事ではローラーで塗装するときに使用するローラーハンドルについて少し細かく話していきたいと思います。
なんとなく選んだり使っているローラーハンドルですが、正しいハンドル選び方をするだけで作業性が格段に早く・楽にできるようになるので、今回はそんなローラーハンドルの選び方を紹介していきます。
正しいローラーハンドルを選ぶには何を気を付けるのか?
正しいローラーハンドルを選んでみてください。と質問されて、正確に正しいローラーハンドルを選ぶことができますか?
この記事を書いている私マツ自体も塗装歴が13年と軽く10年を超えて、ほぼ毎日ローラーや刷毛なんかを使って塗装作業しています。そんな私がローラーハンドルを正しく選んで使うようになったのはここ数年の出来事です。
私の体験談だけで話すと、あなただけですよ?と思う人も多いと思うかもしれませんが、私が他社の応援隊として作業しにいっても、ローラーハンドルはみんなコレ!!というくらい横並びでした。
どこの塗装屋さんにいってもローラーハンドルを持ってこい!と言われるとコレ1択!というようなローラーハンドルがこれです。
塗装屋さんなら見慣れたローラーハンドルではないでしょうか?
私の会社を含め、他の会社でもどこに行ってもローラーハンドルと言ったらこれだけというくらい共通装備がこのハンドルです。
これを選ぶメリットを紹介しましょう。といっても他のハンドルもたくさん使用してきた今だからこそ言えるポイントになるので、こっそり覚えて帰ってくださいね。
- 4インチの兼用ローラーハンドルは、ほぼどんなローラーにも使用できる
このどんなローラーにも使用できるというポイントから、どの会社でもどの職人さんでもこのローラーハンドルを使っていると思います。
具体的にどんなローラーまで使用できるのか話していきますね。
- 4インチのローラーはもちろん、6インチ・7インチなどの大型ローラーにも使用可能
簡単にいうと4インチのローラーハンドルがあれば、ミニローラーと言われる3インチ以下のローラー以外の大型のものはほぼすべて使用できるという利点があります。
ローラーハンドルに差し込んで使用するローラーの芯が太いタイプのローラーも存在するんですが、そのタイプのローラーには使用できないもののほぼ全てこれ1つあれば使用できるという利点があります。
そもそも先ほど話した3インチ以下のミニローラー自体も現場で普及し始めたのはここ数年の出来事で、ミニローラーが現場に出回るまでは4インチ~7インチのローラーしか塗装の職人は使っていませんでした。
話の脱線が長かったですが、本題の正しいローラーハンドルは何で選ぶのか?この話に戻したいと思います。
正しいローラーハンドル選びは次のポイントで選びましょう。
- 使用するローラーサイズとローラーハンドルのサイズを合わせて使用する
具体的にどういうことなのかというと、先ほどから話題に上げている4インチのローラーハンドルの場合には4インチのローラーだけを使うようにします。この例からさらに先ほど話に出した6インチや7インチの場合にはそれに対応した6インチ・7インチのローラーハンドルを使用するようにします。
正しいローラーハンドルを選ぶとどうなるのか?
ローラーのインチサイズに合わせたローラーハンドルを選ぶようにすると、どのような変化があるというのかお話しします。
塗装の現場でよくあるローラーサイズとローラーハンドルが合わない極端な例を紹介しますね。
先ほど紹介した4インチのローラーハンドルに7インチのミドルローラーを使用するとします。これ自体は現場でよく見かける組み合わせです。これの問題は4インチのローラーハンドルに対して7インチのローラーということで3インチ分ローラーハンドルの長さが不足しています。
ローラーハンドルの長さが不足すると、結局のところローラーがオーバースペックになっているのでその負担が作業している作業者の手や手首、ひじや肩など作業者の身体に負担がきます。
塗装の職人になって10年近くこの組み合わせで作業してきましたが、ローラーハンドルのインチサイズを合わせた時は正直衝撃が走りました!
「こんなにローラーハンドルをジャストサイズにするだけで、塗装作業が楽になるの?」
こんな感じでローラーでの塗装作業の負担率と作業効率が格段に改善しました。
私が所属する会社の特徴みたいなものなのですが、外壁の塗装作業をする!となると、7インチのローラーの毛丈が長い超ビックサイズのローラーを使うことが多いんです。このタイプのローラーを長時間使用していると、正直身体が短時間で悲鳴を上げ始めます。そのうえさらに外壁を何回も塗装するので、その疲労度と言ったら計り知れないものがあります。
そんな長時間塗装する外壁での塗装作業にローラーハンドルをジャストサイズで使用したら、「えぇっ!?同じローラーなのにめっちゃ軽い!」っていう不思議な体験をしました。
人の体でもそうなんですが、自分から遠くにある重いものを持とうと思うと結構な負担がありますよね。それを振り回すとなるとさらに大変なことになります。
ローラーハンドル選びもこれと同じことが言えます。ローラーハンドルをジャストサイズで使用するとある意味、体の中心に重いものを引き寄せて抱え込むような感じになります。こうなると、ある程度重いものであっても持ち上げたり運んだりできますよね。
ミニローラーのハンドル選びはどうする?
そもそもローラー自体のサイズが小さいミニローラーですが、このミニローラーについてもローラーハンドル選びは同様に行う必要があります。
理由は先ほどと同様に、ジャストサイズのローラーハンドルを使用することで作業性の向上と作業の負担軽減が期待できます。
作業の負担軽減というとジャストサイズを使うと楽になるようなイメージですが、本当は逆でジャストサイズで使うのが普通で、サイズが合わないものを使用する方が負担増なんですけどね。
まだまだ違いがあるローラーハンドル
ローラーハンドル選びはインチの対応サイズを確認すればいいんだな!と思ったかもしれません。ただ実際にローラーハンドルを購入しようとすると、もう1つ検討するポイントがあります。それがこれです。
- ローラーハンドルには長さの違いが存在する
ローラーハンドルの長さというと、ローラーハンドルの持ち手部分からローラーまでの距離です。この長さが大きく3種類分かれています。
ローラーハンドルにはこの3種類の長さの種類があります。一般的に使用されているのは長柄のものが選ばれています。とはいえ短柄やロングにもメリットがあるので存在していたりしますよね。
ローラーハンドルの長さという話題にはなりますが、せいぜい現場で使うのは短柄くらいでロングは今までに1度や2度使ったくらいでそれ以外に使った記憶がないですね。
ローラーハンドルの短柄のメリット
ローラーハンドルの短柄にはメリットがあるので紹介しますね。
長さが短いことで塗装作業で持ち運ぶバケットやさげ缶なんかにスポット入れて持ち運びやすいというメリットがあります。
近い慣れてくると、刷毛と一緒にローラーを持ち運ぶことで塗れる塗装スピードが速くなるのでこれはこれで良いと思います。
ローラーハンドルの短柄に抵抗がある理由
ローラーハンドルの短柄のメリットは先ほど話した通り、携帯性の良さと作業性の向上です。ただし使い慣れるまで私は短柄に抵抗がありました。
ローラーハンドルの短柄に抵抗がある理由は次の通りです。
- 持ち手部分が塗料に近くなるので手や手袋などを塗料で汚す可能性が高くなる
結局持ち手が塗料より遠ければ遠いほど塗料との接触機会が減るので、汚れる可能性が低くなります。逆に進んで短柄を選ぶとなると、汚れる可能性を自分で高めているということで、ローラーハンドルの短柄を選ぶことが少なかったです。
ローラーハンドルのロングをほぼ使わない理由
ローラーハンドルのロングタイプをほぼ使わない理由は次の通りです。
- ローラーハンドル別付け用の長柄があるから
そもそもローラーハンドル自体を長くする理由は、塗る長さを伸ばしたいというのが1番になると思います。そうなるとローラーハンドル自体の長さには限界があるので、結局ローラーハンドルに別付けする長柄を使って塗装距離を伸ばすという方法をとるのが一般的です。
そうなるとわざわざローラーハンドル自体を長くする利点がなくなるというのがあります。
ローラーハンドルをロングにすることでもう1つ弊害があるのでそちらも紹介しますね。
- ローラーハンドルをロングにすると、小回りが効かない
考えてみるとよく分かると思いますが、ローラーハンドル自体が長くなってしまうと小回りするのが難しくなります。現場によっては細かく入れ込んでいる部分があったりと、取り回しの良さも重要だったりします。ローラーハンドル自体を長くするとこの取り回しの良さがなくなってしまうので、私の場合はですがローラーハンドルのロングは使わないことが多いです。
ローラーハンドルはローラーのサイズに合わせて選ぶようにしよう!
最終的な結論をまとめたいと思いますが、使用するローラーに合わせてローラーハンドル自体も選ぶようにしましょう。
ローラーハンドルをジャストサイズで使用することで、身体の負担軽減や作業効率が改善するので、もしジャストサイズで使用していなかった人はジャストサイズのハンドルを購入することをおすすめします。
最後に
今回は私が10年以上塗装業界で作業していながら、ここ数年で気づいた大発見を記事にまとめてみました。
こんなの当たり前じゃん!という方もいるかもしれませんが、その会社は優良企業かもしれませんよ?地元の大手塗装会社ですらローラーハンドルの種類を取り揃えている会社はほぼありません。というか私が知っている会社では1社もありませんでした。
正直職人の技術も大事ですが、道具選びで仕事の大半が決まるといっても過言ではないくらい道具の進化はすさまじいです。
今回はそんな私たちの失敗談も交えながら、たかがローラーハンドル。されどローラーハンドルという道具の紹介をさせていただきました。
少しでも参考になる情報が提供できていれば幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。