塗装職人の腰袋の中身は気になるでしょうか?今回はそんな塗装職人の腰袋の中身を紹介していきたいと思います。
紹介する私マツは現役の塗装技能士です。塗装歴10年以上で昔から腰袋の中身はほとんど変わらず作業しています。そんな腰袋の中身を紹介できたらと思います。私の腰袋の中身だけでなく他の職人の腰袋の中身もだいたい把握しているので、中身の違いも含めて楽しんでいただければと思います。
塗装職人の腰袋の中身
塗装職人の腰袋の中身を紹介します。まずは私マツの中身を紹介します。
ざっと腰袋の中身はこんな感じです。これに今年から少量のウエスを持ち歩くようになりました。ちなみにウエスは布切れのことで、掃除などで使うものです。私が他の職人と違って持ち歩いているのはラチェットメガネレンチくらいで、それ以外は大半の職人さんが同じものを持ち歩いています。
職人の育った環境によって若干違うのが、カッター派か、ハサミ派かというところです。なにその違い?という感じだと思うんですが、塗装前に塗装しないものを養生作業するときに、マスカーという養生用品をカットするときにカッターもしくはハサミを使用します。
いまいちわからないと思うので、そんなもんなんだくらいに聞いておいてください。
一般的な職人の腰袋の中身を再確認しましょう。
上のものが最低限入っているものになります。これ以外に職人によって違うものが次の道具です。
これが職人によって入っていたり入っていなかったりする道具になります。今まで紹介した道具が何に使うのか説明しますね。
職人が腰袋に入れて使用している道具の説明
職人が腰袋に入れて使用している道具をそれぞれ使い方を紹介していきます。
ハンマー付き皮すき
ハンマー付き皮すきということでハンマーなしのタイプもあります。基本的に同業者の大半がハンマー付き皮すきを使用しています。
ハンマー付きが好まれる理由は、塗装する場所の出っ張りや釘の浮きなどを見つけたときにこのハンマーで叩いて埋めるのに使用します。これがないといちいちカナヅチを持ち歩くことになるので面倒です。基本的に塗装の職人は腰袋を持つのを嫌う人が多いです。
本題にあたる皮すきは、一斗缶の蓋を開けるのに使用したり、一斗缶の天板を切って開けるのに使用します。皮すきは缶切りみたいな用途で使用することが多いですね。
ケンマロン
ケンマロンは商品名称になるんですが、不織布で出来たケレン用の商品です。硬めのスポンジみたいなもので、塗装部分についたゴミや汚れをこすり落とすために使用します。もともとはケンマロンではなく、サンドペーパーを使用していましたが、サンドペーパーよりもケンマロンの方が使いやすいのでこちらをメインで使用します。
ラスター
ラスターは携帯用のほうきみたいなものです。片手で使えるもので、ケレンした場所のゴミをはいて綺麗にしてから塗装するときに使用します。
カッターもしくははさみ
カッターは文字通りモノを切る時に使用します。用途の大半が養生作業中のナイロンやマスカーを切るときに使用しますね。私は昔からカッターを使う会社で育ったのでカッター派ですが、ハサミ派の会社もあります。まぁどちらが良いということもないので、好きな方を選べばという感じです。
4号パテベラ
4号パテベラは4号サイズのパテベラです。これは本来パテ作業するときに使用するのが本来の使い方ですが、パテ作業する現場は年々少なくなっており、使用の大半が掃除用に使用しています。
パテベラで掃除するなよと言われそうなんですが、こぼれ落ちて溜まった塗料の掃除に使っています。皮すきでも代用できるんですが、パテベラの方が刃先が薄いのでキレイに取り除くことができます。
2号パテベラ
2号パテベラは2号サイズのパテベラで、2号から比べると手の中にすっぽり収まる小さいパテベラです。これを使用するタイミングは、ほとんどビス穴にパテ付けする作業の時に使用します。むしろそれくらいにしか使わないかもしれないです。
指が入らないところの養生押さえで使うときもあるんですが、ほとんどがビスパテ用の道具になりますね。
話が脱線しますが、クロス屋さんがビス穴をパテで埋めるときは3号パテベラもしくは4号パテベラで穴埋めすると思います。これはあとあとの仕上げ工程の違いから使うものが違います。クロス屋さんの場合にはビス穴を埋めたあとは、その上から1枚物のクロスを張るので段差が目立ちません。ただ塗装屋さんになるのと、パテの段差すらも仕上げに出てしまうので、ビス穴に埋めたパテ以外はすべて落としてしまうので使用する道具が変わっています。
サンドペーパー
サンドペーパーは先ほど紹介したケンマロンの元祖ともいうべきケレン用の道具です。昔は内部の塗装作業も多かったらしく、内部のケレンではケンマロンでは作業がしにくく、いまだにサンドペーパーが主流です。
プラスドライバー
プラスドライバーは、塗装部に取り付けてあるネジ止めの部分を外して塗装する箇所を増やすときに使用します。これもハンマー付き皮すきと同じく普段は使用しないんですが、持っていないと必要な時にわざわざ取りに行くのが面倒なので常備している道具です。
仕上げ仕事が細かいところの職人さんは常備している印象ですね。言い方が悪いですが、荒仕事している職人さんは持っていないと思います。
ラチェットメガネレンチ
ラチェットメガネレンチは私以外に常備で持ち歩いている人は見たことがないです。使用用途は北国で使用されている雪止めという金具のネジを止めたり緩めたりするのに使用します。基本的にこれも使用しませんが、稀に使う現場があるので常備しています。そのほかにも、エアコンの土台のネジを緩めるときにも使用します。
外壁を塗装するときに、エアコンの室外機の後ろももちろん塗装するんですが、場所によっては手も入らないほど狭く設置している現場もあります。そんなときにネジ止めを緩めて空間を広げるときに使用しています。
プライヤー
プライヤーも持っていない職人さんが多いです。これを書いている私もプライヤーは持ち歩いていません。とは言っても手で取り外したり、締めたりが大変なところで活躍するのがプライヤーです。使用頻度は私の六角レンチと同様かなり頻度は少ない部類ですけどね。
最後に
今回は塗装職人の腰袋にはどんなものが入っているのか紹介してみました。これ以外にも全国にはいろんな職人さんがいるので、これ以外にも様々持ち歩いているものがあると思います。
職業病だとは思うんですが、他の職人さんの持ち物や仕事で使う道具はかなり気になります。
今回の記事も少しでも参考になるところがあれば嬉しいです。ここまで読んでいただきありがとうございました。