現役塗装技能士の私マツが大塚刷毛製造株式会社で製造・販売している筋違刷毛の「桐」についてレビューしたいと思います。レビューとは言っても、会社でのトタン屋根の塗装でメインに使用している筋違刷毛がこの桐です。
筋違刷毛の「桐」
筋違刷毛の「桐」ですが、材料屋さんでは常備している刷毛ではなく、注文ごとに特注で卸してもらっています。
桐の特徴
桐の刷毛の特徴は、刷毛自体が軽めで扱いやすい。そのうえネタ持ちがよく、1回の塗装でのネタ切れの心配がほとんどありません。ただ欠点があるとすれば、使い始めは毛の密度が少なく、軽すぎるのも特徴的です。
現場では、「桐の刷毛は使いこなすと使いやすくなる」と評判で、毛先がだいぶ丸くなって塗るのが辛くなるくらいまで使い込むタイプの刷毛だったりします。毛先が摩耗してだいぶ短くなってくるとコシが強く、まとまった毛先になるので、使い込んだ後には職人好みの刷毛になること間違いなしです。
とはいっても、私たちの会社は他の塗装屋さんでは毛嫌いされる20号サイズの筋違刷毛をメインに使用しています。特注のせいなのか若干価格が高いらしいんですが、最終的に丸く小さくなるまで使い込める桐の刷毛はコスパ最強ではないかと思います。
15号サイズとの比較
他の塗装屋さんで好まれる15号サイズと桐の20号サイズと比較してみたいと思います。
メーカーや刷毛の種類によってさまざま違いがありますが、15号サイズと桐の20号サイズを比較すると、格段に桐の20号サイズの方が1回で塗装できる量が多いです。とはいえ、桐の刷毛自体が厚口タイプの刷毛になるので、ダメ込みで使用するには若干塗装したときの幅が薄口や15号サイズと比較すると広くなってしまう点があります。
最後に
大塚刷毛製造株式会社で製造・販売している筋違刷毛「桐」についてレビューさせていただきました。先ほども書いた通りトタン屋根の塗装のメイン刷毛になっている桐。今後も会社の主力刷毛として活躍してくれる予定です。
桐と同じような特徴がある刷毛に井澤刷毛所で製造・販売されている「銀嶺」という筋違刷毛があります。銀嶺の刷毛については別記事を準備しようと思うので、気になる人は今後の更新をお待ちください。