道具の選び方

現役塗装職人が選ぶ|現場で使いやすい脚立メーカーはどれなのか?

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現場仕事をしているとどうしても必要になるのが脚立です。普通の生活をしていると使用頻度が少ない脚立ですが、現場仕事は脚立が命というくらい使用頻度と作業に与える重要度は高いです。

そんな現場作業の必需品である脚立を実際に毎日現場で使用している私マツが、どのメーカーが使いやすいのか。どういった点は使いにくいのか紹介していきたいと思います。

説明に移る前に本当に私のいうことに信頼度があるのかお話しします。

私が所属する会社では脚立がトータル10台以上所有しており、サイズから各メーカーと様々持ち合わせています。同業他社から比べても、脚立の所有数は小規模会社としては群を抜いています。そんな中現場で何度も使ってみての評価になります。

一番使いやすい脚立メーカーは?

一番作業効率がよく使い勝手が良い脚立メーカーは「長谷川工業株式会社」の脚立です。

ぶっちゃけて言うと長谷川工業(通称:ハセガワ)の脚立は他社メーカーと比較して重量が重いです。これだけ言うと使いにくいメーカーじゃん!と思われそうですが、脚立が重いということはそれだけアルミを多く使用していることになり、重量が重い=強度が高いということにつながります。

正直脚立の高さからの転落事故が一番命に係わるケガを発生させることからも足元の信頼度にかかわるのが脚立の強度です。そんな脚立の強度が高いハセガワの脚立は非常に安心度と信頼度が高いです。

では何がこの脚立が使いやすいかというと、使いやすい点は次の2点です。

  • 脚の伸縮作業がワンタッチでできる
  • 脚の設置面の自在がスムーズで脚立の設置で手間取らない

この2点が他のメーカーから比べて使いやすい点です。正直前はハセガワではないメーカーをメインに使っていましたが、ハセガワを一度購入してから職人みんながこぞってハセガワを使いたがるくらい作業がしやすいのが特徴です。

使いやすいポイントを少し補足します。

脚の伸縮作業がワンタッチでできる

現場作業をしていると足元が平らでないことが多く、高低差がある場所での設置が多くなります。そんなときに活躍するのが脚立の脚の伸縮です。だいたいどのメーカーもほとんど同じ幅での伸縮が可能なんですが、伸縮させる作業が各メーカーによって違います。

脚の伸縮は非常に便利な機能なんですが、脚立の上での作業中に万が一に脚が伸縮すると大けがの元です。そんなことがないように各メーカー脚立の脚の伸縮にはロックがかかるように設計されています。

そのロック機構がハセガワのものだけが唯一ワンタッチで行えます。その他のメーカーは2つの作業が必要です。しかも脚の伸縮を使うときは大半脚立の脚4本すべて調整する必要があります。それがワンタッチなのか、2つの作業が必要なのかでわずらわしさが大きく違います。

脚の設置面の自在がスムーズで脚立の設置で手間取らない

脚立の種類によっては、脚の接地面が自在に動き回るものがあります。それもハセガワの脚立はひっかかってしまったり、角度がうまく調整できないなどのトラブルもなくスムーズに設置できます。

その点他社メーカーの脚立では、接地面の角度がなぜか固定されてしまって戻らなくなったりするトラブルもあり、いちいち1脚ずつ接地面の角度を調整しながら脚立を設置するというわずらわしい作業があったりします。

やはりそこも他社メーカーとハセガワを比較すると、設置がスムーズに行えるハセガワが1歩抜きに出ていると感じます。

使いにくい脚立メーカーの話

使いにくい脚立メーカーの話をしたいところではありますが、正直今現在販売されている脚立は大半が改良されてだいぶ使いやすいものが多いです。

そのためこの脚立メーカーは使いにくいぞ!と断言するようなメーカーはないかなと思います。問題になるのがやはり購入費用になるかと思います。

正直アルミ製の脚立は寿命が長く、一度購入すると数年。下手すると何十年も使える可能性があるものです。法律上の問題は私は詳しくないので省略しますが、長い間現場で命を預けて使用するものなので、使いやすくて安心できるモノ選びが大事かなと思います。

脚立の価格について

脚立の価格はおそらく私が把握している値段と今の値段は違うと思うので、ここでは詳しく書きません。それでも以前脚立を購入したときの金額では一番高額なメーカーがハセガワの脚立だったと記憶しています。

ハセガワを除くと少し価格が安いメーカーがあったりしますし、販売店などによっては複数購入でセット割みたいな販売方法もあるので、購入時には少し調べてお得に購入するようにしてみてください。

会社では材料屋さんから脚立を購入するときは、常に2つセットで購入していました。おそらくセット買いで割引価格で購入していたと記憶しています。

脚立のサイズ目安について

簡単に脚立といっても、いろんなサイズのものが販売されていますよね。私たちの会社でも大きく分けると3種類のサイズを主に使用して作業しています。ざっと使用状況に応じたサイズの目安があるので紹介しておきます。

  • 3尺タイプの脚立(約90cm程度)
  • 7尺タイプの脚立(約210cm程度)
  • 9尺タイプの脚立(約270cm程度)

会社ではこの3タイプが主に作業で使います。いきなり尺の表記を出しましたが、1尺あたり約30cmです。

3尺タイプの脚立(約90cm程度)

3尺タイプの脚立は主に屋内での使用が多くなります。というのも屋内はどうしても天井の高さがあるので大型な脚立は取り回しがしにくく、頭もぶつけやすいのでどうしても短めな3尺タイプが取り回ししやすいですね。

7尺タイプの脚立(約210cm程度)

7尺タイプは屋外での使用がメインの脚立になります。というのも7尺タイプは約210cm程度の高さがあるので、人の目線の高さよりも高い位置で作業するときによく使います。DIYで使用するという方には少し長すぎる気もしますけどね。

9尺タイプの脚立(約270cm程度)

最後に紹介するのが9尺タイプの脚立です。この脚立は本当に大きいです。なんといっても全長が約270cmもあるので、人の高さよりも一回り以上大きく、横幅もだいぶ広く安定するように作くられています。その分重量も重く、持ち運ぶのに重心位置を意識して慎重に運ぶ必要があります。

そんな持ち運びに不自由する9尺タイプの脚立ですが、約270cmよりも高い位置で作業するのにこれほど便利なものはありません。この脚立が会社に来てから、現場での作業が一変しました。というのも、今まではこの高さははしごを持ち運んで作業する高さでした。それを脚立で代用できるんです。

はしごと脚立で何がそんなに違うんだ?と反応がありそうなので補足します。現場作業するときにたまに使用するのがアルミで出来た足場台というのがあります。それは脚立を2つ使用すると仮設の足場が設置できるんです。それがはしごの場合には設置できず、作業のたびにはしごを移動する手間が発生します。

脚立を使用するときに便利な組み合わせ

9尺の脚立のところで少し話しましたが、脚立を2脚使用した便利なアイテムがあります。それが足場台です。

足場台を使用すると2脚設置した脚立の間に仮設で最大4mの足場を準備することができます。なので一度設置すると最大4mの幅を一度に作業できるようになり非常に便利です。

最後に

ここまで現場で使用してきた脚立についての情報を可能な限り紹介してきました。普段の生活ではほとんど使用しない脚立ですが、現場では非常に高頻度で使用するのが脚立です。

塗装歴が10年以上のいまだに現場出続けている私マツから、少しばかりですが情報提供させていただきました。少しでも参考になる情報があれば幸いです。

少し長くなりましたがここまで読んでいただきありがとうございました。

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