この記事はスノーボードのビンディングについて、以下6点について説明しています。
- ビンディングとは
- ビンディングの種類
- ビンディングの選び方
- 取り扱いメーカー
- ビンディングの取り付け方法
- ビンディングの寿命
ビンディングの寿命については、個人の使用方法や滑走頻度によって異なります。今回はわたし自身スノーボード歴10年目(2022年時点)の経験から、ビンディングの交換頻度について紹介しています。
記事の対象読者について
この記事は以下の方に向けて作成しています。
上級者、競技参加者向けの記事ではありませんのでご了承ください。
- スノーボードに興味がある方
- 初心者の方
- 経験者の方
次の項目ではビンディングについて説明していきます。
ビンディングとは
ビンディングとは、スノーボード(板)とブーツを繋ぎ、双方を固定するための金具です。ビンディングを使用することで以下2つの機能を得ることができます。
- 着地時の衝撃吸収機能
- ボード操作をサポートする機能
次の項目ではビンディングの「種類」について紹介していきます。
ビンディングの種類について
ビンディングはブーツ固定方法の違いで、以下の3つのタイプがあります。
- ストラップタイプ
- クイックエントリータイプ
- ステップインタイプ
タイプ別の特徴を表でまとめましたので、下をご参照ください。
締め付け方法 | 取り外し方法 | 利用者数 | 取り扱い数 | |
ストラップタイプ | × | △ | ○ | ○ |
クイックエントリータイプ | △ | × | △ | × |
ステップインタイプ | ○ | ○ | × | × |
ビンディングの種類について以降の項目で詳しく説明します。まずは、「ストラップタイプ」からです。
ストラップタイプ
ストラップタイプは、ビンディングの「アンクルストラップ」と「トゥストラップ」の2ヶ所を締めることで、ブーツを固定するタイプです。ブーツを取り外す時は、ビンディングの「アンクルストラップ」と「トゥストラップ」の2ヶ所を外すと、取り外しが可能になります。
ストラップタイプは一般的なタイプの固定方法で、スキー場で一番多く見かける種類です。
「アンクルストラップ」と「トゥストラップ」の詳しい説明は、取り付け方法の「ビンディングパーツの種類について」で紹介します。
次に、クイックエントリータイプについて紹介します。
クイックエントリータイプ
クイックエントリータイプは、ビンディングの「ハイバック」部分からブーツを入れ、「ハイバック」1ヶ所を固定するだけで締め付けが完了するタイプです。
ブーツを取り外す時は、ビンディングの「ハイバック」の固定を解除すると、ブーツの取り外しが可能になります。「ハイバック」の固定の解除に多少力がいるため、女性や子供では扱いにくい可能性があります。
「ストラップタイプ」との違いは、「アンクルストラップ」と「トゥストラップ」は一度固定すると変更しません。
クイックエントリータイプは、メーカー「FLOW(フロー)」1社のみが提供しているものです。
次に、ステップインタイについて紹介をします。
ステップインタイプ
ステップインタイプは、ビンディングにブーツを踏み込むだけで、スノーボードとブーツの固定が完了するタイプです。
ブーツを取り外す時は、ビンディングにブーツ取り外し用の取手があるので、それを使用するとブーツの取り外しが可能になります。
次の項目ではビンディングの「選び方」について紹介していきます。
ビンディングの選び方について
ビンディングの選び方について「未経験者・初級者向け」と「中級者向け」に分けて紹介します。具体的な選び方に入る前に、ビンディング選択時の注意点について、先に説明していきます。
ビンディング選択時の注意点について
ビンディングを選択するときは、以下2点に注意して選択します。
- ブーツの着脱のしやすさから、ビンディングの種類を選択する
- ビンディングのフレックス(柔らかさ)で選択する
ブーツの着脱のしやすさは、実際にビンディングを手に取って使用して確認しましょう。また、ビンディングのフレックスについては、「未経験者・初級者」と「中級者」で選ぶフレックスが変わりますので、下の各項目で詳細をご確認ください。
フレックスの確認方法は、スポーツ量品店等で店員に相談するか、実際にビンディングを操作して確認する方法があります。ここではビンディングを操作して、フレックスを確認する方法を紹介します。
ビンディングのフレックスを確認する方法
- 片手でビンディングのベースプレート部分を持つ
- もう一方の手でビンディングのハイバックを掴む
- ハイバックを時計回りもしくは反時計回りに捻って、捻る時の力加減を確認する(フレックスを確認)
次に「未経験者・初級者」向けに、ビンディングの選び方を紹介していきます。
未経験者・初級者向け
未経験者・初級者向けのビンディングの選び方についてですが、まだ始めたてでスノーボードの右も左もわからない状況だと思います。中級者になるまでは、セット商品のビンディングやメーカー品のビンディングの中でも、安めの商品で十分な練習ができます。
デザインやメーカーをこだわって購入したい方は、以下の内容を参考に購入してください。
未経験者・初級者のうちは、ビンディングのフレックス(柔らかさ)が柔らかいものを選択してください
硬めのフレックスのビンディングは、ビンディングの動きが分かりづらく適切に使用できていても、未経験者や初級者では使いこなせているか判断できません。
逆に、ビンディングのフレックスが柔らかめを選択する理由として、中級者まではスノーボードの使い方や力の伝え方がわからない状況です。なので、力の伝え方やビンディングの動きが感じ取りやすい、柔らかめが適しています。
次に「中級者」向けに、ビンディングの選び方を紹介していきます。
中級者向け
中級者向けのビンディングの選び方ですが、中級者レベルになるとスノーボードの使い方や力の伝え方が理解できている頃だと思います。なので、スノーボードへの力の伝え方がダイレクトになるように、ビンディングのフレックス(柔らかさ)が「硬めのもの」を選択しましょう。
ビンディング提供メーカーについて
ビンディング提供メーカーは、以下7メーカーがあります。アルファベット順に並べています。
- BURTON(バートン)
- DRAKE(ドレイク)
- FLOW(フロウ)
- FLUX(フラックス)
- K2(ケーツー)
- SALOMON(サロモン)
- UNION(ユニオン)
ビンディング提供メーカーの説明と公式リンクをご紹介します。
BURTON(バートン)
BURTON(バートン)は、スノーボード製品一式を取り扱っているメーカーです。ジェイク・バートン・カーペンターによって設立された世界No.1スノーボードメーカーです。
https://www.burton.com/jp/ja/home
BURTON 公式ホームページ
FLUX(フラックス)
FLUX(フラックス)は、スノーボードのビンディングのみを取り扱うメーカーです。日本人の足に合うビンディングを提供することをコンセプトにスタートしています。
https://www.flux-bindings.com/jp/
FLUX 公式ホームページ
UNION(ユニオン)
UNION(ユニオン)は、スノーボードのビンディングのみを取り扱うメーカーです。スノーボードのためだけに、より良いビンディング提供をすることをコンセプトにスタートしています。
http://unionbindingcompany.jp
UNION 公式ホームページ
FLOW(フロウ)
FLOW(フロウ)は、スノーボードのビンディングのみを取り扱うメーカーです。取り扱うビンディングは、業界唯一のクイックエントリータイプのみとなっています。
https://www.flow-bindings.com/ja/
FLOW 公式ホームページ
SALOMON(サロモン)
SALOMON(サロモン)は、元々スキー製造メーカーでした。現在はウインタースポーツ全般で製品提供しているメーカーです。
https://www.salomon.com/ja-jp
SALOMON 公式サイト
DRAKE(ドレイク)
DRAKE(ドレイク)は、スノーボードとビンディングを取り扱うメーカーです。
DRAKEでは現在日本語向け公式サイトは準備されておりません。DRAKEの公式販売店がありますので、そちらをご利用ください。
https://sports-w.com/brands/drake/
DRAKE 公式販売店 ウインクレル株式会社
K2(ケーツー)
K2(ケーツー)は、スノーボード製品全般を提供しているメーカーです。スノーボード製品の他に、スキー製品、スケボー製品の取り扱いもあります。
http://www.k2japan.com/brand/k2_sb.html
K2 公式ホームページ
次の項目ではビンディングの取り付け方法について紹介していきます。
ビンディングの取り付け方法について
ビンディングの取り付け方法についてご紹介します。ビンディングの取り付けは、以下の3点を決めて行います。
- ビンディングのスタンス幅を決定(両足の足幅)
- センタリングを決定(ビンディングの前後位置)
- アングルを決定(動きやすい足の角度・位置)
具体的な取り付け方法の説明に移る前に、ビンディングの「パーツの種類」と「取り付け工具」について確認します。
ビンディングパーツの種類について
ビンディングに使用されているパーツの種類は、下の7種類で構成されています。
- ベースプレート
- ヒールカップ
- ハイバック
- ハイバック調整機構
- アンクルストラップ(足首)
- トゥストラップ(つま先)
- ラチェット
次の項目ではビンディングの取り付け・調整工具について紹介します。
取り付け・調整工具について
ビンディングの取り付け・調整工具は、プラスドライバーのみで行います。プラスドライバーの種類は、「+2」もしくは「+3」の十字が大きいものを使用しましょう。
「±0」「+1」の十字が小さいものを使用すると、ビンディングのネジ山が壊れてしまい、調整ができなくなることがあります。
次の項目ではビンディングのスタンス幅について説明します。
ビンディングのスタンス幅について
ビンディングのスタンス幅は、スノーボードの操作性に大きく影響します。スタンス幅によって、ボードの前後左右に重心移動のしやすさが大きく変わるからです。
未経験者〜中級者までは、個人の肩幅をスタンス幅として決定してください。わたし流のスタンス幅の決め方(簡易版)は、次の3ステップで決定します。
- その場で真上に軽くジャンプする
- 肩幅に足を開いて着地
- 着地した時の両足の幅がスタンス幅
次の項目ではビンディングのセンタリングについて説明します。
ビンディングのセンタリングについて
ビンディングのセンタリング(中央位置)は、スノーボードのトゥサイド(つま先側)やヒールサイド(かかと側)の移動のしやすさに影響します。
センタリングの確認方法は、下の通りです。
- スノーボード(板)の上にビンディングを設置
- スノーボードの縦方向(長い方)からビンディングを確認
- スノーボードに対して、ビンディングが極端に前もしくは後ろにズレていないか確認
センタリングできていないボードに乗ると、トゥサイド(つま先側)やヒールサイド(かかと側)への移動がスムーズできません。
乗りやすさに影響するのが「センタリング」なので、しっかり確認しましょう。
次の項目ではビンディングのアングルについて説明します。
ビンディングのアングルについて
ビンディングのアングル(角度)は、スノーボードに対する動きやすさ(踏み込みやすさ)に直結します。わたし流のアングルの簡易的な決定方法をご紹介します。
次の3ステップでアングルを決定します。
- その場で真上に軽くジャンプ
- 肩幅に足を開いて着地
- 着地した時の両足の位置(角度)がアングル
アングルが合っていないと、スノーボードの操作性の悪さに直結します。アングルが合っていないスノーボードを操作すると、頭で想像している動きと体の動きのズレが出て違和感が残ります。
アングル調整をせずに乗り続けると、変なクセがつきます。想像の動きと体の動きに違いがあるときは、アングルの調整をしてみてください。
次の項目ではビンディングに取り付ける、リーシュコード(流れ止め)について説明します。
リーシュコード(流れ止め)取り付けについて
リーシュコード(流れ止め)使用は、スキー場で他者に自分のスノーボードをぶつけて、怪我をさせないためのスノーボード使用者のマナーです。
リーシュコードについては詳細記事を用意していますので、下の記事をご確認下さい。
https://kakematsu.com/snowboard-leashcode/
ビンディングの寿命について
ビンディングの寿命については、利用者の滑走頻度や使用方法により変化するため、正確な情報提供ができません。ただし、わたしの経験値からビンディングの交換頻度をご紹介させていただきます。
わたしのビンディングの交換頻度は、4〜5年に1度交換しています。現在は3台目のビンディングで、現在も使用している最中です。滑走頻度は、1シーズンに15〜20日前後。滑走時間は4〜5時間程度です。
交換タイミングは、ストラップ部分の劣化(切れやほつれ)による、使用限界がほとんどです。使う人によっては、ハイバックが破損した状態で利用している人もいますが、その場合は完全に寿命が過ぎています。
あとがき
この記事はスノーボードのビンディングについて、未経験・初心者〜中級者の方に向けて、以下6点について説明してきました。
- ビンディングについて
- ビンディングの種類
- ビンディングの選び方
- 取り扱いメーカー
- ビンディングの取り付け方法
- ビンディングの寿命
ビンディングの寿命については、わたし自身経験から交換頻度や交換タイミングについて紹介させていただきました。
少しでもビンディング選びの参考になれば幸いです。楽しいスノーボードライフを過ごしてください。ここまで読んでいただきありがとうございました。
最後になりますが、スノーボード関連商品のまとめ記事も準備してありますので、その他のアイテムも気になる方はこちらご確認ください。